楽器の弦交換、メンテナンスの及ぼす作用
楽器の弦交換(ドラムならヘッドの交換)、めんどくさいですよね。
音や演奏性に関わる部分なので、いつも仕方なく、それはもう嫌々交換するのですが、ふと今日、これまで感じたことのない感覚に襲われました。
古い弦を外してしっかりと楽器を拭き、新しい弦を丁寧に張る。そしてキレイになった楽器を眺める。
なんと気持ちがいいことか。
この感覚は部屋を掃除したときや、墓参りをしたときの清々しさと同じ種類のものです。
私は部屋が多少散らかっていても気にしないタイプで、楽器の汚れに対しても割と無頓着でした。でもこれは果たして無視していいことなのか。
演奏するたびに楽器の汚れが目に入るのは、無意識のレベルで演奏の質を下げるのではないでしょうか。
風水的にも良くないでしょうし、演奏家としての徳や運気までも下げてしまいそうです。
少なくとも何かが向上することはありません。
さらには感謝の念まで湧いてきました。
楽器をずっと続けていられるというのは、かなり恵まれていると年々思うようになりました。そして今日、「楽器は消耗品、音が出ればOK」という感覚から、一緒に音楽を演奏するパートナーという感覚にはっきりとシフトしました。
野球のイチロー選手は道具を大切にすることで有名です。試合や練習後のバットやグローブの手入れは欠かさないと聞きます。
その理由が本当の意味で腑に落ちました。